講師 小坂 滋 さん
Microsoft社の宣伝では、次の7つを特長としてあげています。
1.全ての作業はスタートアップメニューから始める、デスクトップにはゴミ箱しかない。
2.音楽、映像を簡単にたっぷり楽しめる、優れもののMedia Playerがある。
3.デジカメやヴィデオの映像処理が簡単、メール添付も簡単。
4.BB時代のコミニュケイション、チャットやテレビ電話、Messengerを使える。
5.トラブルが起きても安心、システムが復元できる。
6.Professionalならモバイルから自宅でも会社でもパソコンにアクセス。
7.「Plus for Windows XP」でもっともっとエンターテインメントを楽しめる。
詳しくは下記のMicrosoftの社のPRをご覧下さい。
http://www.microsoft.com/japan/users/winxp/exp.asp
Windows OSの変遷は次表のようにプロ(ビジネス)向けと一般(個人)向けに分かれて発展をしてきた。 NTはNew Technologyの省略で、それまではWindows3.1から95に発展した一般向けとはとは全く異なったソフトを 使い、ビジネス用に安定性を最優先にして開発された。そのためパソコンの知識がないと使いこなせない OSであった。一方、一般向けでは複数のアプリケーションを同時に使うことやDV編集、デジカメ画像の処理 が増えてMeでは不安定さが顕著になり、安定性の高いOSの必要性が認識されるようになり、 プロ向けと一般向けを統合したXPに発展した。
発売時期 | 一般向け | プロ向け |
---|---|---|
95/11 | Windows95(210MB?) | ー |
96/01 | ー | WindowsNT3.51 |
96/12 | ー | WindowsNT4.0 |
98/07 | Windows98(350MB) | ー |
00/02 | ー | Windows2000 |
00/09 | WindowsMe(860MB) | ー |
01/11 | WindowsXP(1.5GB) |
WindowsXPには「Home Edition」と「Professional Edition」があるが、基本的な仕様には相違がない。 Professional Editionにはネットワークやセキュリティに関する機能が強化されている。その追加 されている機能の主なものは次表のとおりである。
機 能 | 概 要 |
---|---|
マルチプロセッサー対応 | 2個のCPUを搭載したパソコンで両方のCPUを効率よく動作させることが出来る。 「Home Edition」ではCPUが2個あっても、同時には1個しか作動させられない。 |
オフラインフォルダ | ネットワーク上の共有フォルダに格納されているファイルを、一時的にローカル環境に保存できる。 |
ファイル単位セキュリティ | セキュリティがフォルダごとだけでなくファイル単位でも設定できる。 「Home Edition」ではフォルダごとのみ可能。 |
多言語対応 | ダイアログボックスやメニューの表示を日本語以外の言語に変更できる。 |
リモートデスクトップサーバ | リーモートデスクトップ機能のサーバになる機能と、クライアントになる機能を装備している。 「Home Edition」ではクライアントになる機能のみ。 |
ドメインネットワークへのログオン | ドメインで構築されたネットワークと、ワークグループで構築されたネットワークの両方に対応。 「Home Edition」ではワークグループのみ対応。 |
ダイナミックデスク | ソフトウエアRAIDを構築するための機能。 |
グループポリシー | 大量のパソコンを一括して管理する機能。 |
●堅牢で安定した動作
XPの最大のメリットは「安定性の向上」といえる。
これはOSが複数のアプリケーションソフト(AS)の動作を管理する技術の差異で、98・Meでは「どのASが
OS上で使われているかという管理」がほぼ一定の部分に固定されているが、XPではこのAS の管理部分が
広がってゆくために同時に使えるASの数やウィンドウの数が増えても安定している。
●32ビットアプリケーションが高速で動作する。
98・Meでは32ビットASを16ビットに変換して動作させていたが、XPではそのまま32ビットで動作
するので高速化する。これはビジネスソフトで有効で、たとえばEXCELのマクロで描画で「10,000個の
円を書きランダム色で塗りつぶす」場合、グラフで「10ケの系列の3-dグラフを作りそれぞれの系列
に対しデータ変更を100回行う場合、その結果は描画では60sec対50sec、グラフでは50sec対40secとな
った。
(もちろんCPUが32ビット対応、300MHz以上)
●ファイルシステムの進化
HDDの中でのファイルの管理方式で98・Meでは「FAT16またはFAT32(File Allocation Table)」を使い
(MeはFAT32で出荷)、XPでは「NTFS(New Technology File System)」を採用している。NTFS は
WindowsNT の流れでファイル保護機能、セキュリティ機能に優れ、HDDをこの方式でフォーマットして
おくとファイルの破損を未然に防いだり、データをファイル単位で暗号化できる。またNTFSは設計上
より効率よくHDDが使えるのでアクセスが早く、ディスク容量も大きく使える。ただし98・Meと共存す
る場合はNTFSは機能しないので要注意。
(ファイル保護機能:ファイル更新や電源がおちたり、アプリケーションエラーが発生して作業が
中断したときでも、致命的なエラーやデータの消滅などのトラブルを防ぐように作業中のログートラ
ンザクションログが保管されている。)
Windows98・Meユーザーから見たXPのデメリット
▲OSの容量が大きい
上のWindows の変遷の表にあるように、アップグレードするたびにほぼ倍倍のペースでインストール容量
が大きくなっている。(これはパソコンの容量が大きくなる割に価格が上がってないので助かっている
点がある)
▲動作しないASがある
XPはWindows NTから発展したOSなので98・Meで使ったASが動作する保証
はない。このためXPには「互換モード」が用意されているが必ずしも完璧ではないため動作しな
い現象がありうる。
▲周辺機器を動かすドライバがない
XP対応のドライバーが開発されてない周辺機器はXPでは動かない。
これに備えてXPではインストールする前に従来の周辺機器の適合性の事前チェックで情報を提示するし、
インストール後も各メーカーへのアクセスを準備しているが、古い機器や小規模メーカーの機器はまず
適応するドライバはない。
Microsoft社の「Windows XP Professonal: How-to 記事」ではWindows XP のいろいろな使い方を簡単に
わかりやすく説明しています。是非、ご活用ください。
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/pro/using/howto/default.asp
内容目次はつぎのとおりです。
目 次 |
はじめに カスタマイズ コミュニケーション モバイル マルチメディア ネットワーク セキュリティ メンテナンス |
ー終ー別紙「Windows XP を少し使い易く」
別紙「PC 7つの素朴な疑問」
もご利用ください。