「文章ファイルや写真をパスワードで守る」
講師 武田正男 さん
OfficeファイルについてはWord・Excel・PowerPointの標準機能でパスワードを設定できる。
Microsoft Officeではパスワードを使用して文章・ブック・プレゼンテーションを他のユーザーが開いたり変更したりできないようにできます。 ただしパスワードを忘れるとマイクロソフトでも復元することができないので注意が必要です。
(1)officeの文書のパスワード設定 その1
*パスワード設定方法 :
「ファイル」(図1)→「情報」(図2)→「文書の保護」→「パスワードを使用して暗号化」→「ドキュメントの暗号化」画面(図3)→パスワードを指定→ 「OK」→パスワードの確認画面で確認(図4)→「OK」
*暗号化された文書を開く方法:
文書を開く→パスワード画面でパスワードを入力→「OK」
*文書からパスワードの暗号化を削除する方法:
まずパスワードを使って対象文書を開いた後に、上記暗号化設定方法の「パスワード指定」のところ(図3)でパスワードボックスの内容を削除→ 「OK」→文書を再保存
*ブック・プレゼンテーションについても、文書と同様の方法で保護の追加または削除ができる。
注:この方法は簡単であり、「情報」からパスワード以外の保護も出来るがOffice2013に限られる。Office2010以前ではパスワード以外の保護の 機能も含め、かなり複雑な手順を要していた。
図1
図2
図3
図4
(2)officeの文書のパスワード設定 その2
*パスワードの設定方法:
文書を開いて表示→ファイル→名前を付けて保存→出た画面の下の「ツール」をクリック→全般オプションをクリック→全般オプションの画面(図5) で「読み取りパスワード」半角英数でパスワードを記入し「OK」をクリック→パスワードの確認場面で再度同じパスワードを記入し、「OK」を クリック→元の画面に戻るので、下部の「保存」をクリックして終了。
*パスワードの解除
文書を開いて表示し→ファイル→名前を付けて保存→出た画面の下の「ツール」をクリック→全般オプションをクリック→全般オプションの画面(図5) で「読み取りパスワード」に入っているパスワードを消去し「OK」をクリック→元の画面に戻るので、下部の「保存」をクリックして終了。
*Wordの「全般オプションの画面」を例示したが、Excel・ PowerPointでも画面は違っても内容は変わらない。
図5
写真や動画といった、Officeファイル以外の重要ファイルのパスワード設定
ファイルの圧縮ソフトを使って「パスワード付きの圧縮ファイル」にする。圧縮ファイルを作成するには、「CubeICE」(開発:キューブ・ソフト)などの ソフトを利用する。
*CubeICEのインストール:
「cubeice」で検索→「無料圧縮・解凍フリーソフト CubeICE - CubeSoft」をクリック→図6。
ここで「無料ダウンロード」をクリックし、ソフトをダウンロードしてセットアップを行う。
途中、適宜判断しながらセットアップを行うが、CubeICE セットアップ図(図7)では「検索ボックス」と「お気に入りの設定」のチェックを外す。
圧縮・解凍などの詳細設定を特に変更しなければ、圧縮・解凍の出力先ファイルはデスクトップとなる。
図6
図7
*パスワード付きの圧縮ファイルの作成
CubeICEがインストールされた状態で、パスワードを掛けたいファイルのアイコンを右クリックして表示されたメニューから 「圧縮」→「zip(パスワード)」をクリックし(図8)、表示された画面(図9)でパスワードを上段と下段に入力し「OK」をクリックすると、 圧縮ファイルのアイコンがデスクトップに表示される(図10)。
図8
図9
図10
*パスワード付きの圧縮ファイルの解凍方法
CubeICEがインストールされた状態で、圧縮ファイルのアイコンを右クリックすると図11が表示される。「解凍」→「デスクトップに解凍」とクリックすると、 パスワード入力画面が表示され(図12)、「パスワード入力」→「OK」でデスクトップに解凍されたファイルが表示される(図13)。
図11
図12
図13
*パスワードの伝達手段
当然のことであるが、メールやUSBメモリーなどでファイルを伝達するときには、設定したパスワードをファイルと一緒に伝達しないことが 大切である。
パスワード付きの大きなファイルも共有できるOneDrive
何十メガバイトものファイルを遠隔地に送るのは厄介だ。USBメモリーやDVDを送るのも大変だし、容量が大きいとメールにも添付出来ない。 また、「firestorage」や「おくりん坊」などの伝送ソフトもあるが、操作の簡単なクラウドの活用をまず考えたい。クラウドには多くの便利なソフトがあるが、 ここではOneDriveの使い方について紹介する。
マイクロソフトの「OneDrive」には「ファイル共有」という機能がある。送信相手のメールアドレスを所定の場所に入力すると、OneDriveに保存した ファイルを送信相手と共有できる。
*共有するファイル又はフォルダの指定
(OneDriveにサインインした状態)
タスクバー右側にある通知領域の▲印をクリックすると多くのアイコンが表示される。この中から雲 形のOneDriveアイコンを右クリックし(図14)→表示されたメニュー(図15)から「OneDrive Web サイトに移動」をクリックすると、Webサイトが表示される。(図16)
ここで大きいアイコンのフォルダにカーソルをおき、右上に表示された白丸をクリックして選択する。 小さいアイコンのファイルの選択も同様にして行う。複数選択も可能である。
図14
図15
図16
*共有の行い方
次に上部にある「共有」をクリックすると 図17となる。ここで宛先に共有する相手のメールアドレスを入力する。通常「受信者は表示のみ可能」 となっているが、この部分をクリックして「受信者に編集を許可する」と変更することも可能である。次に共有をクリックすれば、送信先の相手と データを共有することが出来る。
図17
*その他
パスワードはあらかじめファイルまたはフォルダ自体に設定しておく。
尚、パスワードなしの大サイズのファイルを共有したい時でも、CubuICEで圧縮して送ることが可能。
パスワードなしの圧縮を行ったファイル・フォルダは、CubeICEがインストールされていないパソコンでも普通に開くことが出来る。
参考文献:日経パソコン 2015.2.23号
以上
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