最近のMail&Internet情報から
講師 森田矩夫 さん
KINGSOFT Officeにご注意!
セキュリティ会社のネットエージェントが2013年12月26日、中国の「百度」が提供するWindows向け日本語変換ソフト「Baidu IME」や
Android向け日本語変換ソフト「Simeji」が入力した文字情報などを断りなく自社サーバーに送信していると指摘しました。
Baidu IMEはKINGSOFT Officeに内蔵されていて、KINGSOFT Officeで日本語文章を作成すると、全文が百度に送信され、また、
中国情報機関に送られる可能性が考えられると言うことで、12月26日のNHKや新聞はこのことを大きく報道し、政府や地方自治体は、
一斉に各部署のBaidu IMEの利用状況調査と注意惹起を呼びかけました。
KINGSOFT Officeは5,000円程度で高額のMicrosoft Officeと同等の機能を持っていると言うので人気があり、利用されている方もおありかと思いますが、
自分が作成した文書が外部に流出する事に不安を感じる方は、早急に、KINGSOFT Officeの中のBaidu IMEを他の漢字変換ソフト、
例えば無料の「Google日本語入力」に変更される事を強くお薦めします。
なお、百度はこれらの指摘に対し、2014年1月7日に使用許諾契約を改訂し、ユーザーがBaidu IMEのクラウド変換機能を使用する際、
ユーザーが入力した全角文字列、使用している文書作成ソフト、プラウザの種類、IPアドレス等のクラウド変換情報をサーバーに送信することを明記し、
そのON・OFFをユーザーが選択できるようにしました。これまでは初期設定でONとなったのを今後はOFFにしました。
しかし、今までにインストールしたものは依然としてBaidu IMEが使用状態となっていますので、他の漢字変換ソフトに切り替えることが必要です。
また、LENOVOパソコンにはKINGSOFT Officeが初めから繰り込まれていることが多いので、LENOVOをお持ちの方はご注意下さい。
漢字変換ソフトの切り替え方法は簡単です。例えば「Google日本語入力」をインストール(無料)して、通知領域に表示されている漢字変換ソフトアイコンを
クリックしてGoogle日本語入力 にチェックを入れればOKです。
電子メールが送信できない!
今まで正常に送受信出来ていた電子メールが、突如、全て送信できなくなるといった事態が発生する事があります。戻ってきた英文のコメント文の中に
「550」 という文字があったら、SpamCopのせいだと考えられます。
SpamCop netは世界的に有名なIPブロックリスト管理団体で、スパムメールを受信したユーザーがそのスパムメールのコピーをSpamCopに送ると、
SpamCopはそれから送信元を解析し、スパムメール送信元管理者にスパムメール送信元を遮断するためのIPアドレスのブラックリストを送付します。
これを受けて送信元管理者はそのIPアドレスの送信を止めてしまうと、スパムメールを元から遮断できると言うわけです。
しかし、このシステムも悪意ある第三者が利用すると、善良なる利用者のメール送信が全て止まってしまうという事態が発生します。
一旦、 SpamCop のブラックリストに載ったものを削除して、メール送信を再開するのは大変な労力を必要とします。
幸い、我が国ではSpamCopによるメール送信停止事例はあまりありませんのでご安心下さい。
以上、こんなトラブルもあるという情報提供です。
以上
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