「Windows10の使い勝手など」

説明者 武田 正男さん 

1.Windows 10 の操作-大きな変更点
 短期間の使用経験ですが、Windows10にアップグレードしてパソコンで使う場合の主要な変更点と操作のしやすさなどを整理して見ました。
*「スタートメニュー」 p18 p139
 Windows7以前のように「すべてのアプリ」が表示されている一方で、Windows8/8.1に搭載されていたスタート画面も用意されています。
 このスタートメニューの「すべてのアプリ」からタイル画面をカスタマイズすることで使い易くなります。
 一方よく使うアプリをタスクバーにピン止めすることは、従来通りです。
 又、通知領域からOneDriveなどのCloud関係のソフトのボタンを利用出来ることも従来通りです。
 尚、スタートボタンを右クリックすると「コントロールパネル」「エクスプローラ」等多くのメニューが表示されます。

*「設定」 p20
 設定の変更には、新機能の「設定」の画面を使う方法と「コントロールパネル」を使う方法の二つがあります。「設定」の画面では主に、良く使う項目や Windows10から搭載された新しい機能のカスタマイズなどが出来ます。一方コントロールパネルは「設定」の画面よりも細かい設定が可能です。

*「Cortana」 p23
 CortanaはPC上での検索に役立ちます。利用するにはタスクバーの検索ボックスに質問を入力します。または、マイクアイコンを選んでCortanaに 話しかけます。(マイクが必要)
 雑談したり、冗談をいうことも出来ます。(使うほど個人的にカスタマイズされる)

*「Microsoft Edge」 p123-p144
 Windows10には、新しいMicrosoft Edgeと従来からあるInternet Explorerの二つのWeb ブラウザーが搭載されています。 Microsoft EdgeはInternet Explorerよりも、Webページの読み込み速度等の基本性能がアップし、手書きメモの追加や共有など新機能が用意されている。 一方、Microsoft Edgeに対応していないWebぺージもあり、この閲覧にはInternet Explorerが必要です。

*仮想デスクトップ機能  p74
 複数のデスクトップを利用できます。たとえば、文書作成、表計算などアプリごとに専用の作業場となるデスクトップを作成して、各種作業を行うことが出来 ます。

*尚、スタートボタン→「はじめに」からWindows10の紹介を見ることが出来ます。

参考文献  Windows10 困った!&便利技205 株式会社インプレス
       (上記文中 p―とあるのは、この文献のページを示します)

2.Windows 10へのUpgrade実施例
 現在メインとして使用しているパソコンを対象としたので、バックアップ・リカバリーディスクの作成など、失敗に備えて慎重に準備を行いました。
*対象パソコン:富士通 FMVU55 MGC LIFEBOOK UH55/M (2013年10月発表モデル)
            CPU:IntelRCore?i7-4500U CPU @ 1.80GHz 2.40GHz
            メモリ:4.00GB  システム:64ビット
            C:65.1GB使用/221GB D:41.3使用/221GB
            購入時Windows8を8.1にアップグレード 約1年間使用中

*Windows 10アップグレード対象機種であるかどうかの確認

   富士通 Windows10Windows10アップグレード情報 (富士通サポートより)
      https://azby.fmworld.net/support/win/10/#updeateIndex01

   マイクロソフト Windows10システム要件
      https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/Windows-10-specifications#sysreqs

*バックアップ
   富士通のバックアップナビを利用
   現在のパソコンの状態(Cドライブを丸ごと)バックアップ  Dドライブへ  約2時間
   Dドライブ全体を外付けハードディスクにバックアップ 約30分
   Windows Live メールのアドレス・本文・設定を外付けハードディスクに  約10分

*リカバリーデイスク作成
   富士通のバックアップナビを利用
   トラブル解決ナビデイスク(リカバリー起動デイスク)   1枚
   リカバリーデイスク                   3枚
   ソフトウエアデイスク                  2枚 計約4時間半

*事前のデバイスの対応確認(ネット上)
   外付けDVDドライブ Buffalo Inc. DVSM-PY58U2V Series        対応
   外付けハードディスク I-O DATA HDPC-AU500K        確認情報なし
    念のため I-O DATA HDPF-UT500Kを購入

*Windows 10へのUpgrade
   準備として色々な情報があるが、以下の点に絞って注意しました。
   セキュリティソフトを外す→AVASTを外したとたんに「危険、Defendeを有効にせよ」という指示が出てその
   通りにしました。
   USBメモリなど外付けのデバイスは外します。
   通知領域の「Windows10を入手する」から開始
   ・Windows10ダウンロード開始→終了→インストール準備 約46分
   ・アップグレード開始→終了  約1時間8分

*事後のデバイスとアプリの対応確認(現物)
   プリンター( Canon iP2700 )はメーカーのHP上では確認できなかったが対応しました。
   スキャナー(EPSON GT-S620)もHP上では確認できなかったが対応しました。
   USB LANアダプター(SANWA ADUSBRJ45GBK) w8.1用最新ドライバーで対応しました。
   プロジェクター(同好会所有)は対応しました。
   筆まめVer.25は対応しました。

3.Windows 10 へのアップグレードについて(私見)
*Windows10への無償アップグレード
 今年7月28日までのWindows10への無償アップグレードを、なすべきかどうか悩む方がおられると思います。 あくまでも私見ですが、私の限られた 範囲の情報収集の結果では次のような考え方が良いのではないかと思います。
 Windows 8.1の場合、メーカーの情報を調べてWindows10アップグレード対象機種であればアップグレード可能です。 ただアップグレードの手間に見合うだけの使い勝手の向上があるかどうかは各自の判断になると思います。
 Windows7については、比較的新しくてハードの性能が良いパソコンについてはメーカーの情報で対象機種であればアップグレード可能ですが、 古い機種では不可能なので寿命まで使ってから、新規にWindows10を購入するのが自然だと思います。
 Windows7の本来のサポート期限は2020年1月で、Windows8.1は2023年1月までサポート残っています。

*新CPU Skylakeの件
 ただ直近に、「Windows7、最新CPUでは来夏でサポート終了」というびっくりするニュースが入って来ています。Microsoftが運営するブログで、 米インテルの最新CPUである第6世代Core(開発コード名Skylake)を搭載したパソコン・タブレットでのWindows7/8.1のサポートについて2017年7月17日で 終了すると発表した。さらに継続してサポートを受けるには18か月のサポート期間中にWindows10へアップグレードしなければならないとある。
 但し、Skylakeについては大半のメーカーは2015年12月以降にWindows7プレインストール機を発売したばかりで、個人ユーザーに対する影響は割に小さく、 このCPUの検証に多大な費用をかけたパソコンメーカーや、法人への影響が大きい模様である。

*Windows10へのアップグレード後のトラブル例
 ・うっかりWindows7からWindows10にアップグレードして、Internet ExploreとWindows Live メールが使えなくなっているケース
 ・パソコンの動作が極端に遅くなるケース、印刷設定が勝手に元の状態に戻るケース
 ここに少しの例示をしましたが、ネットで見ても非常に沢山のトラブル例があります。

*アップグレードへの視点
 少し古いWindows7でもアップグレードして旨く使っておられる方もおられる例もあるので、結局はメリットとリスクを考えての自己判断ということでしょうか。
 又、タブレットやスマートフォンを含めて考える方が増えるとバランスが少し変わって来るかも知れません。
 基本的にパソコンに対するメーカー保証や販売店の保証は、OSをアップグレードすると無くなります。一方Windows10は November updateの 後トラブルが減り、最近ではWindows10のプレインストールのパソコンがほとんど店頭を埋めています。
 尚、ある大型販売店で聞いたところでは、大型ノートパソコンでのタッチパネル機能のついたものの比率は10%位ですが、小型ノートパソコンでは 50%に上るそうです。やはりWindows10の強みは、タブレット・スマートフォン・小型ノートパソコンでのタッチパネルを使う時の操作性を大巾に改善したところが 特徴だとだと思えます。

以上.

最初に戻る