パソコンで印刷色々

講師　中西成美　さん


　　　　　　　目　次
　　赤字の見出しをクリックすると、その部分にジャンプします。
　　１．Word	
　　２．Excel	
　　３．メール・ホームページ　　　	
　　４．プリンタのトラブル
　　５．画像ファイルの印刷	
　　６．コントロールパネルの「プリンタとFax」	
　　７．その外の話題

パソコンで印刷する時、印刷の設定を下記のように幾つかの場所で行うことが出来ます。
◆　夫々のアプリケーションソフトの「ページ設定」、「印刷のオプション」「印刷プレビュー」など。
　　アプリケーションソフト固有のもの。そのソフトでのページ構成の設定や印刷機能の設定を行う。
◆　印刷指令を出した時の、「印刷ダイアログボックス」
　　プリンタ側に印刷指令を伝える。アプリケーションソフトによって、設定できる機能が異なる。
◆　夫々のプリンタのドライバの「プロパティ」
　　夫々のプリンタ固有の機能。アプリケーションソフトから出力された、印刷指令に対して各種設定をプリンタ側で行う。

１．Word（Word2003の例）

文書を開いた状態で
・　印刷プレビューで印刷結果の予想を確認する
・　ツールバーの印刷ボタンクリック／標準状態で１部印刷される
・　メニューバーのファイル／「印刷」をクリック／「印刷」D.BOXで様々な設定と印刷が出来る

印刷D.BOX

プリンタ名→
インストールされているプリンタ名、PDFソフト名、FAX名等が表示されるので、選択する。
普通は「通常使うプリンタ」に指定されたプリンタが表示されている。
「通常使うプリンタ」の指定方法は：
コントロールパネルの「プリンタとFax」を開く／インストールされているプリンタのアイコンが表示されている／何時も使用するプリンタのアイコンを選択して右クリック／メニューから「通常使うプリンタ」をクリックする／アイコンの上に●にチェックの入った印がつき、通常使うプリンタに指定される。

印刷範囲→
すべて→その文書全ページ
現在のページ→カーソルのあるページ
ページ指定→ページ指定の方法例：[1,3,5-8] [p3s4-p8s4] [s3] [s3,s5][p2s3-p4s5]
　　　　　　　　半角英数字で指定すること。pはページ、sはセクション。
選択した部分→（選択範囲がある場合､プレビューで見る事できないがOK）紙の上部に詰めて印刷される。

印刷対象→
文書、コメント、プロパティ、その他→指定すれば夫々コメント、プロパティ、スタイル、入力支援項目など指定したものだけを印刷する。

印刷指定→
すべてのページ、偶数ページ、奇数ページﾞ（両面印刷の時などに使用する）

印刷部数→
部数を指定
部単位で印刷するか、同じページをまとめて印刷するかの選択

拡大／縮小→
1枚あたりのページ数→1枚の紙に複数ページを印刷する：
　プリンタのプロパティの「割付印刷」と同じ機能で、どちらか一方で指定すれば、OK
用紙サイズの指定→印刷する用紙のサイズを指定して拡大縮小印刷する：
　プリンタのプロパティの「フィットページ」と同じ機能で、どちらか一方で指定すれば、OK

「プロパティ」ボタン→
プリンターのドライバーのプロパティを表示する
プリンタの種類によって内容は異なるが主な設定機能は
　用紙の種類（普通紙、写真用紙など）の選択
　給紙方法（フィーダー或いはカセットからとか）を選択する
　印刷速度や印刷品質（精細さ、色あい、濃度、カラー／モノクロ、など）の設定
　印刷実行前にプレビュー表示するかどうかの設定

用紙のサイズの選択
縦向き横向き印刷の選択
ページレイアウトの選択
　等倍、フィットページ、拡大縮小、割付、ポスター、冊子、などの選択と設定
　両面印刷、綴じ代、の設定
印刷マージンの設定（「最大」、「縁なし印刷」など）
正方向逆方向の指定（上から、下から）
印刷順序の指定（最初のページから或いは最後のページから）
その他（スタンプ、背景など）

お気に入りの設定（Canonのケース）
　　工場出荷時の設定
　　カスタマイズした設定（例：逆順印刷、モノクロ印刷、B5サイズ、印刷前プレビュー表示など）
　　現在の設定（お気に入りの呼び出しで、選択した設定が現在の設定になる）
　コントロールパネルの「印刷とFax」を開き、プリンタアイコンを右クリック／「プロパティ」でプリンタのプロパティを設定しておくと、
　これが既定の設定となる。

「オプション」ボタン→
・　バックグラウンドで印刷する
・　オブジェクト、背景を印刷する
・　用紙トレイ→プリンタのプロパティの設定と同じ。どちらで設定してもOK

ページ設定

ここでWordの色々なページ構成を設定するが、印刷に関係する機能としては、
ファイル／ページ設定／「余白タブ」で印刷形式の設定が出来る。
　見開きページ：奇数偶数ページ印刷などを使って両面に印刷する。
　　　　　　　　　　プリンタのプロパティの「両面印刷（綴じ方向と綴じ代指定）」からも可。
　袋とじ：
　本形式：プリンタの両面印刷機能（自動或いは手動）を併用する。印刷の向きは横、短辺綴じに設定。

印刷プレビュー

ファイル／印刷プレビュー、またはツールバーの印刷プレビューボタンで印刷される形を確認する。
印刷マージンにひっかかって切れてしまったりする個所が発見できる。
プリンタのプロパティで、「印刷前にプレビューを表示」を選択しておくと、印刷直前の状態が確認できて便利。

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２．Excel（Excel2003の例）

ツールバーの「印刷プレビュー」ボタンで印刷できる姿を確認する。
プレビュー画面で「改ページプレビュー」ボタンをクリック／
　「改ページプレビュー」画面でページ構成の編集が出来る。
印刷は、ツールバーの「印刷」ボタン、あるいは印刷D.BOXから。

詳細の設定

①ファイル／印刷範囲／「印刷範囲の設定とクリア」で印刷する範囲を指定できる。（あらかじめ範囲を選択しておく）
　　　「Print Area」と名前ボックスに表示される。
　　　名前ボックスで「Print Area」を選択すると範囲選択される。

②ファイル／ペーシﾞ設定／「ページ設定」D.BOXで「シート」タブ（上図）／
印刷範囲→
①と同じ、欄内にカーソルを置き、Excel上で範囲選択すると指定できる。複数個所選択する時はカンマで区切る。
印刷タイトル→
各ページごとに、行タイトル或いは列タイトルを印刷したい時、ここで指定する。
印刷→
枠線、行番号、コメント、その他の印刷を設定できる。
ページの方向→
印刷範囲が複数ページに分かれる場合順序を指定する。左から右或いは上から下。

「ページ」タブ／
用紙サイズ、印刷の向きなどを設定
拡大縮小印刷→
・　10～400%（辺で）
・　印刷用紙枚数指定→横□枚×縦□枚(どちらかが限度になり縦横同比率で縮小する。拡大はない)

「余白」タブ：ページレイアウトで、垂直位置、水平位置、の中央揃え

③シート毎に改ページプレビューで印刷のページレイアウト設定ができる。
改ページプレビュー画面で青色のページ境界線をドラッグすることにより、ページ構成を変更する。
これで目視でページ編成ができる。内容的には上記ページ設定D.BOXの拡大縮小機能と同等。
従って表などがうまくページに収まるように調整するには、
拡大縮小率、印刷の向き縦横の選択、余白の大きさ、改ページプレビューでの目視調整、などを組み合わせて設定し、印刷プレビューで確認する。

④印刷D.BOX（設定後印刷プレビューで確認できる）：

印刷範囲→
すべて、ページ指定（半角数字で指定する）

印刷対象→
選択した部分→ドラッグして選択した部分のみ印刷)⑤
ブック全体→ブックのすべてのシートを印刷する。データのある領域のみ、また印刷範囲指定がある時はその部分のみ。
選択したシート→そのシートのみ印刷する。複数シートを選択すればそれらのシートを印刷、データのある領域のみ、また印刷範囲指定がある時はその部分のみ。シートが変わると改ページされる。
複数シート選択した状態で、ページ指定すると、始めのシートから勘定して指定ペーシﾞ数目を印刷する。
※１　①と⑤は異なる。①で印刷範囲指定があっても、⑤を選択するとそちら優先。

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３．メール・ホームページ

メールの印刷
受信トレイで目的のメールを選択し、メニューバーのファイル／「印刷」から印刷する。或いはツールバーの印刷ボタンから印刷する。
プレビューウインドウを閉じている場合は一旦メールを開いてから、メールのフォームのメニューバーのファイル／「印刷」を選択する。

●　受信メールを印刷した時左側の余白が小さすぎて綴じ代がない時がある。
Outlook の場合
　　メニューバーのファイル／ページ設定／用紙タブで余白の設定が出来る。
　　同じくファイル／「印刷プレビュー」で印刷の形を確認しておく。
Outlook Expressの場合
　　OutlookExpressのメニューでは余白の設定はできない。
　　InternetExplorerを起動し、ファイル／「ページ設定」で余白を設定すると、連動してOutlookExpressのメールを印刷した時の
　　余白が、同じ設定値に設定されるので、これを利用すればよい。
●　OutlookExpressでメールを印刷するときの文字の大きさを変えるには、
　　OutlookExpressでメニューバーの表示／「文字サイズ」からディスプレイ上の表示文字サイズを変えることができるが、印刷す
　　る文字サイズは変わらない。
　　InternetExplorerを起動し、メニューバーの表示／文字サイズで５段階に文字の大きさを切り替えると、ディスプレイのブラウ
　　ザ上の表示文字サイズが変わるが、同時に連動してOutlookExpressのメールを印刷した時の文字サイズも変わるのでこれ
　　を利用する。

アドレス帖の印刷
アドレス帖を開き、アドレス帖のメニューバーのファイル／「印刷」から、メモ、名刺、電話番号一覧、の３つのスタイルを選択して印刷できる。
この３つのスタイルは既定のものなので、自由な形で印刷したい時は、
アドレス帖を一旦CSVファイル形式でエクスポートし、これをそのまま、またはExcelファイルに変換した上で、自由な形に編集して印刷すればよい。
ただし、アドレス帳にサブフォルダを作成している時は、「メインユーザーの連絡先」フォルダの直下にあるアドレスしかエクスポートされないので、
スタートメニューのアクセサリの中にあるアドレス帳を開き、
「ファイル」メニューの「すべてのコンテンツを表示」を選択してから、このアドレス帳でCSV形式でエクスポートすると、全部のアドレスを印刷できる。
　　http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/smbit/qa/323783参照。

インターネットのホームページの印刷
メニューバーのファイル／「印刷」から印刷する。或いはツールバーの印刷ボタンから、印刷する。
印刷のD.BOXで
　　印刷部数、ページ指定、フレームの印刷の選択、リンク先の印刷の選択、プリンタの設定、などの諸設定が出来る。
ページ設定
　　ファイル／「ページ設定」で余白、ヘッダーフッターの編集、プリンタの設定ができる。
　　ヘッダー／フッターの編集欄：
　　&w&b&p/&Pページ　wはタイトル、bは右側、pはページ、Pは総ページ数を表す。
　　&u&b&d &t　uはURL、bは右側、dは日付、tは時刻を表す。

　　　ファイル／「印刷プレビュー」で印刷イメージの確認が出来る。
●　印刷した時右端が切れてしまう時の対策
　　ファイル／印刷プレビューで印刷した時の形を確認する。
　　メニューバーの表示／「文字のサイズ」で文字サイズを小さくする
　　ファイル／「ページ設定」で
　　　左右の余白を小さくする
　　　印刷の向きを横にする
　　　印刷のプロパティで用紙サイズをA3に指定した後、縮小印刷でA4にして印刷する。
　　Canon Easy Print、ソースネクスト「ピッタリホームページ印刷」などのソフトを使用すると
　　自動的にページ内に収まるように印刷してくれるので便利である。

●　ページ区切りの部分（縦方向上下）が印刷されない。
　　ファイル／印刷プレビューで印刷した時の形を確認する。
　　文字サイズを変えてみる。
　　印刷範囲をマウスでドラッグして指定する。
　　メニューバーのファイル／「ページ設定」で上下の余白の設定を調整する。

●　指定の範囲のみ印刷したい
　　マウスで印刷範囲をドラッグして指定／ファイル／印刷／「印刷範囲」で「指定した範囲」を選択／OKで印刷できる。
　　フレーム等別枠を印刷する時はその部分で右クリック／「印刷」を選択し、
　　　１．表示されたに通り印刷
　　　２．選択したフレームのみを印刷
　　　３．すべてのフレームを個別に印刷
　　のいずれかを選ぶ。

●　リンクが張られた文字列や画像を右クリック／「対象を印刷」をクリックすればリンク先のページを印刷する。

●　どうしても大きすぎる画面を縮小印刷する方法（Canonの例）
ファイル／「ページ設定」で用紙サイズを一旦A3を選ぶとプレビューに全部入ります。
（A3が無い時はプリンタプロパティで用紙サイズA3を選択する）
ファイル／「印刷」／「印刷」D.BOXで「プロパティ」ボタン／
「プリンターのプロパティ」画面／「ページ設定」タブ／「ページレイアウト」で「フィットページ」
或いは「拡大縮小印刷」を選択、出力用紙にA4を選択
これによりA3でプレビューしたものがプリンター側でA4に縮尺され全て一枚に収まるように印刷される。

●　きちっと印刷するなら、面倒でもWEBページの印刷したい部分を選択コピーしWORDに貼り付け印刷する方法もある。

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４．プリンタのトラブル

・　プリントを中断しその後再開した時のトラブル
用紙不足、紙つまり、その他の原因で、でプリントが中断したとき、スプール印刷の場合既に印刷命令はプリンタ側にわたっている。従ってエラー原因を除去すると、印刷中止の処置が無かった場合、残りの印刷を再開する。トラブル発生時何回もプリントボタンを押していたりすると、再開後これらがすべて印刷されパニックになる。
このような時はコントロールパネルの「プリンタとFAX」を開き、使用しているプリンタのアイコンをダブルクリック／「プリンタのD.BOX」で入力されているファイルを選択／
メニューの「ドキュメント」／「キャンセル」（印刷中止）などをクリックして、仕掛かりのファイルを削除する。この状態から改めて印刷作業をおこなえばよい。

・　プリンタマージン
余白を小さくした時、端のほうの文章、ページ罫線、ヘッダーフッター、などが印刷されないことがある。プリンタの構造から、端のほう（特に下辺）10mm~2mmくらいが印刷できない場合が多い。
このような時は、余白を大きくするか、プリンタのプロパティで「縁なし印刷」、「最大印刷」などを選択する。画面に汚れが出る場合もあるが、ほぼ間に合う。

・　インク詰まり
長時間使用しないでいた時など、印刷がかすれたり、筋が入ったり、極端な場合は黒或いは特定の色が全然印刷されないなどのトラブルがある。
多くの場合ノズル詰まりによるもので、クリーニングすることで解決する。結果はノズルチェックパターンを印刷してみるとわかる。
しかしノズル寿命に起因する場合はいくらクリーニングしても解決せず、ヘッド交換などの修理を要する場合もある。クリーニングはインクを大いに消耗する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　－　完　ー