バックアップについて(改訂版)

20.5 改訂

講師 中西成美 さん

重要だとわかっていても、つい面倒であとまわしになるのがバックアップです。
バックアップについては18年1月にも説明していただきましたが、新しい情報も加えて今回おさらいをしていただきました。

●未保存の文書の消失

停電や、フリーズによる強制終了をした時など、未保存の文書は消失する。対策は
上書き保存の癖
   ツールバーの上書き保存ボタンを押すだけでよい。
WordやExcelの自動保存機能の活用
   Word:ツール/オプション/保存タブ/自動保存
   Excel:ツール/オプション/自動保存タブ/
   但し、上書き保存とは異なるので通常の作業での保存は必要。(Wordを終了すると消失します)
MS Officeがフリーズした場合の回復ツールを利用
   スタート/Microsoft Office/Officeツール/Microsoft Officeアプリケーションの回復/
   「Microsoft Officeアプリケーションの回復」ウインドウが開く。
   ここで回復したいアプリケーションを選択して、アプリケーションの回復ボタンをクリックすると、回復作業の
   後一旦アプリケーションが閉じる。
   その後でアプリケーションを開くと「ドキュメントの回復」ウインドウが表示され、回復したドキュメントが表示さ
   れるので、ここから回復する。
   「保存するファイルを指定」をクリックすると詳細ヘルプが出る。

●再セットアップが必要な故障によるデータ・ソフト等の消失

  • 1. ソフト上のトラブルでパソコンが起動できない、動作不良
    2. ハードディスクの故障
    このような場合再セットアップを行うと、パソコンは購入時の初期状態に復元されるので、機能は回復するが、今までに作成 した文書、やインストールしたAP、各種設定、ダウンロードしたソフト等すべて消失してしまいます。対策は
   いろいろな方法で、データ・設定・ソフト・等のバックアップを取っておく。

バックアップの対象

  • 絶対に消えては困るファイル。
  • 今まで作成した文書、写真、住所録、お気に入り、アドレス帖、受送信メール、単語登録した辞書。
  • 各種設定:通信回線の接続設定、メールアカウント、LANの設定など。
  • アプリケーションソフト。
  • プリンタ等周辺機器のドライバ。
  • インストール後に追加した、アップデートやバージョンアップ。
バックアップをとっておけば、不用意にファイルを削除してしまった時にも役にたつ。

バックアップを取る場所

  • FD:一番手軽で安く取り扱いも簡単だが容量が小さい。1.4MB。
  • フラッシュメモリ:取り扱いがFDと同様で簡単。容量も大きい〜512MB、GBクラスのものも販売されている。
  • CD:最近のパソコンでは殆どCD書き込みの装置がついているのでよく使われる。容量も大きい 650〜700MB。
  • DVD:DCD書き込み装置がついているパソコンでは、DVDを使うと容量も大きくて便利。4GB。
  • MO:取り扱いがFDと同様で簡単。容量も大きい 650MB〜。通常のパソコンには書き込み装置がついていないので購入する 必要あり。MOの価額が高い。
  • 外付けハードディスク:取り扱いがFDと同様で簡単。
    容量は十分大きく取れる。〜250GB。300GB〜1000GBクラスも販売されている。
    丸ごとバックアップする時等便利であるが、媒体を持ち歩くにはやや不便。
  • 内臓ハードディスクのD-Drive:取り扱いは一番簡単でよいが、ハードディスク自体が壊れた時は役に立たない。 D-Drive領域の容量もパソコンによってまちまち。
  • 別のパソコン:別のパソコンをLAN接続しておき、そっくりバックアップしておくのもハンドリングが楽でよい。しかしデ ータの同期に注意が必要。
それぞれ特徴があるが、FD、FM、CD/DVD、HD、或いはこれらの併用が現在では一般的。

バックアップのとり方

  • データ  ドラッグ&ドロップ  送る  コピー・移動  CD・DVDの場合は、書き込み可能なドライブと書き込みソフトが必要。  特殊なデータ:資料「特殊データのバックアップ」(ここをクリック)参照。     お気に入り(I.Eの場合)   ファイル/インポート・エクスポートから     アドレス帳(O.Eの場合)   アドレス帳のファイル/インポート・エクスポートから     メール(O.Eの場合)   dbxファイルをコピーする     メールアカウント   メールアカウントの/インポート・エクスポートから     住所録(筆ぐるめの場合)  住所録のバックアップ操作から     単語登録したデータ     IMEツールバー/単語登録のダイアログから
  • 設定  通信回線の接続設定:プロバイダ資料の保存、メモの保存  メールアカウント:プロバイダ資料の保存、メモの保存、           OutlookExpressではツール/アカウントからエクスポート/インポート可能   LANの設定:プロバイダ資料の保存、メモの保存  MS.Officeの個人設定:MS.Officeの個人用設定の保存ウイザードを使える   スタート/Microsoft Office/MS Officeツール/MS Office個人用設定の保存ウイザード
  • アプリケーション  購入したCDを保存しておく  ダウンロードした場合はダウンロード先のメモ保存
  • ドライバー類  購入機器付属のCDを保存しておく  ダウンロードした場合はダウンロード先のメモ保存
  • ダウンロードしたソフト  再ダウンロードとなるので、ダウンロード先のメモ保存
  • パソコンの機種によっては、リカバリ用の起動CDを作成しておく

専用ソフトによるバックアップ

  • Windowsの復元機能  アクセサリ/システムツール/システムの復元→システムをある特定の時期に戻す機能  (復元ポイントは3ヶ月前まで)
  • WindowsXPのファイルと設定の転送ウイザード  アクセサリ/システムツール/ファイルと設定の転送ウイザード  別のコンピューターにファイルや設定を転送する時使用する。
  • WindowsXPのバックアップ機能  (WindowsXP Professionalのみ、Home Editionではインストールが必要)  アクセサリ/システムツール/「バックアップ」或いは  Cドライブのプロパティで「ツール」タブの「バックアップ」からウイザード起動  個別のフォルダ或いはシステムの回復用のバックアップをとる。
  • パソコンメーカーがプリインストールしている専用ソフト  夫々のメーカーが提供している。機能も様々である。例を挙げると  富士通のFMV簡単バックアップ:データと設定をDドライブに保存する。  NECのバックアップNX:データと設定をDドライブに保存する。
  • 市販の専用ソフトによる丸ごとバックアップ HD革命バックアップ(アーク情報システム)の例で説明する。 その他「ノートン・ゴースト」「ソースネクスト・Acronis True Image Personal」 「ネットジャパン・Live State Recovery」など複数メーカーあり。
 バックアップ先:CD、MO、DVD、HDなど
 バックアップ対象:
   1.指定した個別フォルダ
      (自動スケジュールバックアップ、差分バックアップ可能、HDD/DVD-RAMに対して)
   2.Cドライブ内のすべて、丸ごとバックアップ
 ブータブルCD/DVDの作成可能
 作業しながらバックアップ可能
 バックアップ内容を仮想ドライブから、見ることが出来る。一部コピーも可能。
 圧縮度は1/2くらい、画像ファイルは圧縮度少ない。
 バックアップ操作を行うと、それまでのWindowsの復元ポイントが削除されるので要注意。

参考

特殊データーのバックアップへ

 

                                 ー終ー