外出先でのメールの利用(国内・海外)

*2005年3月現在の情報です。

講師 藤田賢吾 さん

14.外出先でメールを読む・書く

14・1【国内】

 自分のパソコンを持って、旅に出たとき、訪れる場所では、その土地に一番近いアクセスポイント(電話番号)に接続 した方が、料金は安くなる。そのアクセスポイントは、各プロバイダーのHPからを探す。
 (例)Biglobeなら、http://support.biglobe.ne.jp/ap/index-g.html
   Niftyなら、http://www.nifty.com/ap/
   So-netの場合、http://www.so-net.ne.jp/access_service/accesslist.html
 事前にパソコンに「新しい接続」として、その番号を入れておくと便利。

1)<新しい接続の方法>
 「マイコンピュータ」→「コントロールパネル」→「ダイヤルアップネットワーク」→「新しい接続」
 ここで外出先の都市のアクセスポイント(電話番号)を入力しておく。

2)<外出先・ホテルから>
 部屋の電話に、モジュラ―ジャックがあるかどうか、確認する。最近は、いいホテルなら殆どついているが、遅れている ホテルもかなり多い。部屋の電話機の脇に別の端子口がついている場合もある。(なければ、ISDNの公衆電話がないかど うか、探してみる。)
 部屋から発信する場合、まず外線番号を入れることをわすれないように。「コントロールパネル」→「モデム」→「ダイヤ ルのプロパティ」、「市外局番」「外線発信番号」で市内通話に、9ならば「9、」を入れる。但し、「ダイヤル方法」で、 「トーン」か「パルス」か、調べる必要がある。最近はほとんどパルスになっている。(図1参照)

3)<PCカードか、通常の線を使うか>
 パソコンと電話の端子とつなぐ場合、PCカードを経由してつなぐ方法と、パソコンからそのまま、通常の線をつなぐ方法 がある。国内のときは、通常のモジュラーラインをつなぐ方法でいい。日本はすべてモジュラー・ラインが同じ形だから、端子 が異なる心配はない。

4)<ISDN公衆電話から>
 パソコンと接続するのは、上記に書いたことと同じ。電話機の右下に「データ」というボタンがついているので、それに合 わせるだけでいい。パソコンを置く台がないのが不便。

5)<携帯電話で接続>
 携帯電話で接続する場合、パソコンとつなぐラインと、PCカードさえ用意すれば、簡単にできる。設定は、携帯電話のプロバイ ダーからの情報を確認すること。ただし、海上など電波が届かないところでは、受発信ができない。もっともケータイを持って いる方が増えてきているから、そこから直接メールする方が、はるかに簡単だし、写真さえ送れるが、欠点は、文書などの添付 ファイルの送信ができないこと。

14・2【海外】

1)<ローミングサービスの利用>
   自分のパソコンをもって海外旅行するとき、ローミングという聞きなれない言葉にちょっと戸惑いを感じる。Roamとは、もと もと「自由に歩き回る、ぶらつく、放浪する」という意味があって、そこから、海外でメールをするときの用語として使うよう になったみたい。
 まず、各プロバイダーのHPから、海外ローミングサービスを探す。
 (例)Biglobeの場合、http://mobile.biglobe.ne.jp/roam/
   NiftyやSo-netの場合も、先ほどのURLから、海外ローミングサービスが出ているので、詳しくは、この中に記載されてい る内容を、すべて読んでいただきたい。懇切に、使い方、設定の仕方が書いてある。

2)<アクセスポイント>
 海外のアクセスポイントは、殆どの場合、i-Pass、もしくはGRICというアメリカの会社と提携していて、世界各国の都市に アクセスポイントを持っている。どちらかといえば、i-Passの方が、アクセスポイントが多い。
 国内と同様、出発前に「新しい接続」をしておくこと。また、ダイヤルのプロパティも、その国にあわせておく。(トーン かパルスか、国によって異なるので、ホテルに着いてから確認)

3)<接続端子が全く違うヨーロッパ>
 アメリカの場合は、日本と接続端子が同じだからいいが、ヨーロッパは、どこの国へ行っても全て接続端子が異なっている。 その国用のモジュラーアダプターを用意する必要がある。
電源のコンセントならば、「サスコム」という万国共通のアダプターがあり、これを使えば、大変便利。(延長コードを用意し て行った方がいい。電話線と電源が離れていることがあるから)

4)<ユーザー情報の変更>
 「接続」を開いたとき、「ユーザー名」を変更しなけばならない。
 (例)Biglobeの場合、@の次は、jp.biglobeとなる。各社のプロバイダー情報を確認して、入力すること。(図2参照)

5)<PCカードか、通常の線を使うか>
 アメリカ以外は、PCカードを使うことを勧める。特に、ヨーロッパは、パソコンのモデムが対応していないことが多いから、 確実に、PCカードの方がいい。90カ国対応の「Global Freedom」(TDK)がお勧め。
 ただし、カードの場合、「モデムのプロパティ」を「TDK Global Freedom」に切り替えておく必要がある。(図3参照)
 「マイコンピュータ」→「コントロールパネル」→「モデム」→「プロパティ」で、選ぶ。日頃、使わない設定がいろいろあ って、何かと煩わしいが。

6)<ホテルのビジネスセンター>
 ホテルによっては、ビジネスセンターというところで、メールが可能な場合がある。この時、自分のパソコンを持参して使 うケースと、そのセンターのパソコンを使う場合と、二通りある。最近、プリントアウトもできるようになっていたりして、 使う人も多くなっている。
 なお、ホテルの部屋から発信する場合、通話料が非常に高くなっていて、ビックリすることがあるので注意。
 ホテルの部屋に特別なプリペイド式のメール専用の装置がついている場合もあり、実に様々。

15.インターネット・カフェで送受信(外出先で友人のパソコン利用も同様)

 インターネット・カフェは、国内でも大都市を中心に増えているから便利になっている。パソコンを持参しなくてもいいの で、とても気楽だ。駅とか空港などにも設置されてきている。ところによっては、町の中では、「漫画喫茶」といったところ で、やっていたりする。
 旅行前に、yahoo!やhotmail、あるいはexciteといったフリーのプロバイダーでメールアドレスを取得しておく。旅先でそ れを使って「今ここに来ています」などと書いて送れば楽しい。
 この場合、まず、自宅のパソコンに入ったメールを、旅先で見ることができるように、各プロバイダーから、「メール転送 サービス」を探して、設定する。この設定のとき、元のメールは「保存する」としておくと、家に戻っても、もう一度確認で きる。ユーザーIDとパスワードは、手帳などにメモしておくといい。(注:接続のパスワードであって、メールボックスの パスワードではない点を注意)(図4)
 (例)Biglobeの場合、http://email.biglobe.ne.jp/fw/index-mlop.html (月額150円)
   Niftyの場合、http://www.nifty.com/mail/forward.htm (無料)
   So-netの場合、http://so-net.ne.jp/flter/(無料)
 転送先に、無料のYahoo!メールとか、hotmail、excite mailなど、加入したところにする。それで、外出先で、Yahoo!など を開いて、メールをチェックするだけで、自宅のメールが読める。あるいはNiftyは国際的に通用。

<海外では、日本語は書けない>
 海外でも、同様に日本語で読むことができるけれど、向こうのパソコンは、漢字に変換しないので、発信は、すべて英文も しくは、ローマ字で書かざるを得ない。
 (お店で日本語対応のパソコンはどれか、問い合わせる。大都市のカフェならたいてい大丈夫。受信で日本語に対応していな い場合は、「Show」→「Encoding」を選び、「Japanese」をクリックする。場合によっては、日本語対応にダウンロードする)
 インターネット・カフェは、大都市や観光地ならいくつもあり、30分で、200円足らず(ドイツ、オランダなどは1.5ユーロ、カ ナダでも2カナダドルぐらい)、というケースが多い。またホテルの中、あるいは、空港にも存在するようになって、気軽に使 えるようになってきた。どういうわけか、アメリカではちょっと高いケースがあってビックリ。(ホテルは、まちまちだが)
 なんと言っても、自分のパソコンだと、運ぶのもいささか重くなってしまったりするが、インターネット・カフェなら手ぶ らでいい。さらに、国ごと異なっている器具、そして設定や接続での煩わしさを考えると、極めて便利になってきている。旅 行者にとって、料金もそれほど高くはないし、利用価値が高まってきたといえよう。



旅行中のメール(比較)
国 内 海 外
自分のPCインターネットカフェ
(他人のPC)
自分のPCインターネットカフェ
(他人のPC)
旅先のアクセスポイント. ローミングサービス.
自分のパソコンで、できる点がいい。
(プロバイダーのHPから近くのアクセスポイントを探す)その土地の番号を調べておく。
1.プロバイダーから転送サービスをしておく。(事前に)
YahooやNiftyなどが便利。
IDとパスワードは手帳などに記入しておいた方がいい。
なんといっても自分のパソコンで、しかも日本語で受発信できる点がいい。
(プロバイダーのHPから、ローミング先を探す)
メールアドレスは、海外用で異なってくる。
1.プロバイダーから転送サービスをしておく。(事前に)
YahooやNiftyなどが便利。
IDとパスワードは手帳などに記入しておいた方がいい。
PCカードからか、直接モジュラー・ラインを使うか。
(PCカードが無難)
2.大都市しかない場合が多い。
まんがカフェなど。
最近はホテルからも可能になってきている。
1.i-Pass か 2.Gricのどちらかを選ぶ。
i-Passの方が比較的、国数が多い。
2.大都市や観光地は整備されていることが多い。
最近はホテルからも可能になってきている。
最近、大きなホテルは、モジュラー先が電話についているケースが多くなった。
しかし、旅館などまだ整備されていないところも多い。
3.メールアドレスは、事前に手帳などに記入しておいた方がいい。(記入していないアドレスは使えない) 出発前に、「マイコンピュータ」→「ダイヤルネットワーク」、そこに行く先々の接続先(アクセスポイント)を入力。 3.転送された文章は、日本語で読むことはできるが、発信は英文しかできないパソコンが多い。
トーンかパルスか、調べる。
(プッシュホンか、ダイヤル式か)
. PCカードからか、直接モジュラー・ラインを使うか。
(PCカードが無難)
ホテルの中に用意されている場合もあるから、スタッフに相談。
ダイヤルのプロパティを開き、国名、市外局番を入れる。
(毎回チェックする必要)
. 各国で接続器具が異なっているため、その国のアダプターを事前に調べておいて、購入し用意。(アメリカは日本と同じ) 都市によって料金は異なるが、それほど高くない。
ただ、アメリカは意外と高い場合が多い。
ISDNの公衆電話ボックスなら使える。(最近は公衆電話が減ってきているが) . 延長コードを持参した方がいい。電源が遠い場合が多いから。 .
携帯電話からラインでつないで接続する場合、器具さえそろえれば、どこからでも可能。
(携帯電話だけからだと、添付ができない)
. プッシュホンではなく、ダイヤル式もまだ多い。(トーンかパルスかチェックし、それに合わせる) .
. . 高級なホテルならいいが、接続できる端子がないケースも、結構多い。
(ホテルから、9発信か8発信というケースが多い)
.
. . ダイヤルのプロパティを開き、国名、市外局番を入れる。(毎回チェックする必要) .

                                              以上
                                   

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